予防歯科

妊婦の歯科治療

“妊娠中は歯の治療が出来るのか?”

“治療をしてもお腹の赤ちゃんに悪い影響はないのか”

など心配される方もいらっしゃると思います。

妊婦さんでも歯科治療は受けることができます。

基本的には、歯科治療は安定期(妊娠5~7か月)に行うのが望ましいとされています。

歯科で通常よく撮影されるエックス線写真は、撮影時に照射される放射線の量はごくわずかで、さらに防護エプロンを使用します。また、歯科で局所麻酔薬として一般的に用いられるリドカインも、主にお母さんの肝臓で分解されるためお腹の赤ちゃんには影響がないと言われています。

今まで歯科に通っていない方は、妊娠を機に自分のお口の中の状況を把握してみましょう。そして、生まれてくる子供のためにお母さんのお口の中を綺麗にしておくことはとても大切なことです。

五條歯科医院は妊婦健診実施医療機関ですので、妊娠された方も安心していらして下さい。

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口腔ケア用品に含まれる殺菌成分(その2)

最近、歯磨き用のペーストや洗口剤は、虫歯予防や歯周病予防のために、殺菌成分を配合した製品も多く販売されています。今回はそのような殺菌成分(殺菌剤)について2回にわたってお話ししていますが、第2回目の今月は、各殺菌剤の特徴とその選択についてのお話しです。

前回のブログで書かせて頂いたように、現在、口腔ケア用品に配合されている代表的な殺菌剤としては、「塩化セチルピリジニウム(CPC)」と、「イソプロピルメチルフェノール(IPMP)」があげられます。また、お口の中の細菌は主に、唾液と共に漂っている浮遊性細菌と、歯などの表面に付着しているデンタルプラーク(歯垢)中の細菌とに大きく分けられます

CPCは、浮遊性細菌に対しては強い殺菌効果を期待できるのですが、デンタルプラークに対しては表面の菌にしか殺菌効果が得られません。これは、CPCがデンタルプラークの表面に電気的に強く吸着されてしまい、内部に浸透出来ないからです。従って、CPCを使う場合は、歯ブラシなどによりデンタルプラークを機械的に破壊した状態で用いるのが効果的といえます。

これに比較してIPMPは、水になじみやすい性質(親水性)と、水になじみにくい性質(疎水性)の中間の性質であるため、デンタルプラークの内部に浸透しやすい特徴があります。従ってCPCに比較し、表面でストップしてしまうことが少なく、デンタルプラーク内部の細菌に対して、より有効であることが分かっています。

では、CPCを使うのをやめて、IPMPにすれば良いのでしょうか?

実は、IPMPはCPCに比較して、浮遊性細菌に対してはその殺菌効果は10分の1程度しかありません。つまりIPMPは、デンタルプラークに良く浸透して内部まで殺菌効果を発揮しますが、しっかりブラッシングしてデンタルプラークを機械的に破壊し、浮遊性細菌にしてしまった後は、逆にCPCの方が殺菌効果は強いのです。このことから、浮遊性細菌に対してIPMPを用いる場合は、CPCに比較してより長い時間をかけて殺菌しなければならず、ブラッシング時間などを考慮する必要が生じます。

実際の患者様では、歯並びや生活環境の違いなどで、浮遊性菌やデンタルプラークの状況も様々です。口腔ケアを的確に行うためには、殺菌剤ひとつとってみても、やはり専門家による口腔内状況の正確な診断と、口腔ケアプログラムの立案が必要です。

五條歯科医院では、口腔ケアのプロフェッショナルスタッフが、それぞれの患者様に合った的確な口腔ケアプログラムを立案し、ご提供させて頂いております。ご興味のある方は、ぜひお気軽に五條歯科医院までご来院下さい。

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手磨き用の歯ブラシについて

前回まで電動歯ブラシについてご説明してきましたが、今回は手磨き用の歯ブラシについてご説明しようと思います。

毎日使う歯ブラシは自分に合ったもの、歯に優しいものを選ぶことが大切です。前回のブログでお伝えしましたが、磨きすぎると歯は異常に削れてしまいます。そして歯が異常に削れると、象牙質知覚過敏症などを惹起し、ムシバになる可能性も高まります。病気を予防するための歯磨きが、逆に病気の引き金になってしまうという恐ろしい状態です。

当院では、歯と歯茎に優しい歯ブラシをお勧めしています。当院でおすすめしている歯ブラシは、予防の先進国であるスウェーデンで、実に77%のシェアを誇る「テペ」のハブラシです。歯ブラシにはたくさんのナイロンの毛が植立されていますが、その1本1本が特殊製法により毛先がラウンド加工(丸く加工)されていますので、歯と歯茎に優しくなっています。毛の硬さはミディアム(普通)、ソフト(柔らかい)、エクストラソフト(非常に柔らかい)の3種類があります。初めて使用される方にはソフトがお勧めで、歯に密着し、優しく汚れを落とす感覚を感じて頂けると思います。また、人間工学に基づいてデザインされたハンドルはとても持ちやすく、疲れにくいのも特徴です。以上のように色々な要素がありますが、「テペ」の歯ブラシはとても良い歯ブラシといえます。

市場ではたくさんの歯ブラシが売られており、「テペ」の歯ブラシよりも良い歯ブラシもあると思います。しかし、それは使う人それぞれのお口に合った歯ブラシでなければならず、また正しい磨き方ができるということが大前提です。そして、歯ブラシ全般における指導ができるのが歯科衛生士です。是非、当院の歯科衛生士の歯磨き指導を受けてみて頂ければと思います。そして、「テペ」の歯ブラシを試してみてください。お待ちしております。

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唾液を増やして味覚障害を予防!

味覚障害とは、食べ物の味が分からなくなったり、何も口にしていないのに苦味や渋みを感じたり、甘みだけが分からない、何を食べても美味しくない、というような味覚に対する低下・消失・異常をもたらす病気です。味覚障害になると食欲が極端に減ったり、美味しいと感じなくなることでストレスを感じたり健康被害も出てくると言われています。

味を感じるためには、唾液が重要な役割を果たします。

唾液は、味物質を溶かし味蕾(味を感じる器官)に運ぶ役割をもっています。

また唾液は味蕾を保護し再生を促しています。

高齢者を対象とした調査では、味覚正常者の唾液量は全員が正常であったのに対し、味覚障害者の唾液量は明らかに低下していたことが報告されています。

特に高齢者の味覚障害は、唾液量と深い関係があると考えられています。

唾液量を増やす自然な方法として

  1. 唾液腺マッサージ(頬や顎の下のマッサージ)
  2. こまめな歯磨き…こまめな歯磨きはお口の中を刺激し、唾液の分泌を促進します。
  3. ゆっくりよく噛む…ゆっくりよく噛むことで唾液腺を刺激し、唾液量を増加させてくれます。
  4. 昆布茶の飲用…酸味が唾液分泌反射を引き起こすことは良く知られていますが、うま味は酸味以上に唾液を出す効果があります。昆布茶は、うま味成分をたくさん含んでおり、昆布茶を飲用することで唾液分泌促進が期待できます。

このような方法で唾液を出す回路にスイッチを入れることができます。

皆さんもぜひやってみて下さい。

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歯磨きは1日1回でもOK?

患者さんから「忙しくて歯磨きが1日1回しかできない」という声を、何度も聞いたことがあります。最も新しい歯科疾患実態調査では、毎日2回以上歯を磨く人は全体の77.0%、毎日3回以上磨く人は25%いる一方で、毎日1回の人は約18%と報告されています。では、歯磨きは1日に何回するのが良いのでしょうか。

プラーク(歯垢)は、約24時間で形成されると言われています。つまり、1日1回でも適切に細菌を除去することが出来れば、プラークの形成が抑えられるので、歯磨きは1日に1回でも良いということになります。しかし、1回の歯磨きで充分に磨くことは難しく、大抵の方は磨きの残しがあります。従って、1日3回毎食後に磨くことをお勧めいたしますが、忙しい方は、夜にしっかり磨き、それ以外は食べかすなどを残さないために、さっとでも構いませんので磨きましょう。

歯磨きは正しく行わなければ意味がありませんので、五條歯科医院で正しい歯磨きの仕方を習得してみてはいかがでしょうか。患者さん一人一人に合ったやり方をお伝えいたしますので、是非お気軽にお越し下さい。

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電動歯ブラシについて

今月のブログでは、前回お伝えした「電動歯ブラシ」について、少し補足したいと思います。

電動歯ブラシを使用することで得られる利点は、主に以下の2つであるといえます。

・手磨きに比較し、ブラッシング時間が短くて済む。

・不器用な方や手を自由に使用できない方の場合、手磨きよりも楽にブラッシングできる。

また、種々の臨床データや論文によると、手磨きに比較し歯垢を落とす効果が有意に高かったことが報告されているのは、ブラウンのオーラルB(ただし、低価格層以外のもの)と、ソニッケアー(「パワーアップ」以外のもの)です。しかし、ここでひとつ注意して頂きたいのは、これらの報告の対象となった方々は、全員初回に電動歯ブラシの使用法についての指導を受け、その後も定期的に指導を受けているという点です。先月のブログにも書きしましたが、適切な使用法を習うということはとても重要です。

一方、別の論文では、電動歯ブラシを使用することにより、手磨きよりも歯の表面が多く削れてしまうという報告もあります。これは8年間に渡り歯の表面の摩耗量を調査した研究ですが、手磨きによる摩耗に比較し、音波歯ブラシは約3倍以上、回転式歯ブラシは 約2倍以上の摩耗量であったとのことです。歯の表面が摩耗すると、歯がしみたり、虫歯になり易くなったりすることがあり、あまり良いことはありません。電動歯ブラシは、清掃の効率は良いのですが、使用時には強く押し当て過ぎないなどの注意も必要です。しかしながら、通常の手磨きによるブラッシングでも、歯の摩耗が確認されたことを報告している論文もあることから、たとえ手磨きであっても、歯ブラシの選択などを適切に行わなければ、歯の表面が必要以上に摩耗するということが分かっています。歯ブラシの選択については、次回のブログで詳しく書かせていただきたいと思いますが、どのような歯ブラシも使い方が悪いと歯の異常な摩耗などが起きてしまいます。従って、まずは正しい使用法を専門家にしっかりと習うことが一番大事であるといえるでしょう。

歯ブラシの選択や使用法などについて詳しくお知りになりたい方は、“歯ブラシのプロ”がいる五條歯科医院にお気軽にお越し下さい。

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がんとお口のお話し

 

超高齢化社会を迎え、日本人の2人に1人の割合で、生涯何らかのがんに罹患することが報告されています。つまり現代は、がんとともに生きる時代に変わってきたといえます。

こうした時代の要請に応えるために、歯科の役割もここ数年大きく変わってきています。その役割の1つに、がん治療やその他の歯科的なサポートが必要な医科疾患の治療を受けている患者さんに対して、歯科医師が行う歯科治療と口腔機能管理、また歯科衛生士が行う専門的口腔衛生処置(周術期等口腔機能管理)があります。

また近年では、がんの手術においても、切開が少なく低侵襲で入院期間も短い方法が増えるなどの変化が見られます。化学療法(抗がん剤治療)、放射線治療も入院せず、外来でほとんどが行なわれるようになり、がん治療は入院から外来主体へシフトしてきています。

がん治療を開始すると、例えば抗がん剤副作用として、倦怠感や吐き気、それに伴う食欲不振、味覚障害などの症状が発現します。また、免疫の低下に伴い口腔粘膜炎もできやすくなることから、痛みで食事やブラッシングも充分に出来なくなり、口腔衛生状態は不良になりやすいのです。

そこでがん治療を受けている患者さんに対して、歯科としては、免疫力低下による口腔の感染に対する管理が重要となります。まず抗がん剤投与前から、のどのうがいを強化し、咽頭から下気道へ口腔内細菌を可及的に移動させないことで、感染を予防するということが大切になります。

  1. 口腔粘膜が過敏になっている場合の口腔内ケアとしては、
  • 目安として白血球数が3000以上ある場合、硬さが普通またはやわらかめの歯ブラシを使用する。
  • 白血球数が3000以下になった場合、歯ブラシは毛先の柔らかいものや、ヘッドが小さいものに変更し、保湿も心掛ける。
  1. 味覚障害への対応としては、
  • 舌苔が付いていると味覚が低下するので、舌ブラシなどでこれを除去する。
  • 亜鉛の摂取が有効なので、亜鉛が添加されているゼリーやジュースをお勧めする。
  • 口腔粘膜への刺激を最小限に抑えるため、水分量の多い食事へ変更する。
  • (オススメは亜鉛を含むチーズを使ったホワイトシチュー)
  • 唾液腺マッサージ
  • 保湿ケア

などがあります。

がんだけではなく、どのような疾患に関しても可能な限り医療連携をとり、患者さん一人一人に寄り添いながら、お力になりたいと思っております。

五條歯科医院までお気軽にご相談下さい。

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キシリトールで虫歯予防をサポート

「キシリトールはなんとなく歯によい」そんなイメージをもっていませんか。テレビコマーシャルなどの影響もあり、近年キシリトールの認知度は高くなりました。しかし、その効果は意外と知られていないように思われます。今日はこの“キシリトール”の持つすごい能力や、キシリトール製品の選び方などについてご紹介したいと思います。

キシリトールとは、シラカバやカシなどの樹木から採れる、キシランやヘミセルといった天然成分が主な原料となる甘味料です。その安全性は、厚生労働省や国際的会合であるJECFAからも認められています。

キシリトールは虫歯の原因となるミュータンス菌のエサにならないため、キシリトールを継続的に摂取することにより、細菌の増殖や活動を抑制することができます。その結果、歯垢(プラーク)の減少や、細菌による酸の産生量の減少が期待できます。さらに歯垢がサラサラの状態になり、歯の表面に留まりにくくなることから、歯磨きの効果を高めることもできるのです。以上のことから、毎日の習慣としてキシリトールを摂取することをおすすめ致します。

★キシリトール製品の選び方

・キシリトールの含有量が多いこと。(甘味料の50%以上がキシリトールであること)

・ショ糖が含まれていないこと。(ショ糖が含まれている製品はキシリトールの効果は発揮されない)

・クエン酸などの酸が入っていないこと。

★キシリトールの効果的な摂取方法

・1日を通して少量を回数摂取しましょう。

・1日3回、虫歯になりやすい方は5回程度が望ましいです。

・食後や間食の後などに摂取すると効果的です。

・1日あたり5~10グラムの摂取が目安です。(甘味料の100%がキシリトールのガムなら、5~9粒に相当)

★注意点

体質によりおなかがゆるくなる場合がありますので、心配な方はキシリトール配合のガムを1日1粒程度摂取するところから始めましょう。

五條歯科医院では、甘味料としてキシリトールを100%使用しているガムやタブレットを取り扱っております。ご興味のある方は、スタッフまでお気軽にお声がけください。

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妊婦歯科健診のおすすめ

妊娠中は、女性ホルモンの分泌量の変化が誘因となり、特定の歯周病原因菌が増え、その結果歯肉の腫れや出血が多くみられることがあります。また妊娠中は、悪阻による嘔吐などで口腔内が酸性になりやすくなることから、いつも以上に歯磨きが重要になってきますが、歯ブラシを口に入れることさえ苦痛となることから、充分な歯磨きが出来ないという人もいます。この場合、いつも口の中がネバネバして、口臭が気になるというお悩みも耳にします。しかしながら、妊娠中であってもお口の中のメインテナンスをしっかり行わないと、様々な口腔内疾患が進行してしまう可能性があります。妊娠中の歯周病の悪化は、早産や低体重児出産のリスクが高まると言われています。生まれてくる赤ちゃんのためにも、むし歯や歯周病からお口を守ることがとても大切です。

横浜市では、毎年1万人を超える妊婦さんが歯科健診を受けられています。五條歯科医院は、横浜市の妊婦歯科健診実施医療機関に指定されておりますので、区役所で母子健康手帳を受け取られた際に同封されている「妊婦歯科健診受診券」をご持参いただければ、妊娠期間中に1回、無料で歯科健診を受けることが出来ます。また、この歯科健診で口腔内にトラブルが見付かった場合、ご体調に合わせた治療を行い、マタニティライフをサポートいたします。先輩ママスタッフも多く在籍しておりますので、安心してご来院ください。

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ヘルスケア(健康管理)のための歯科であるために

これまで歯科で考えられてきた「歯のためのヘルスケア」とは、「むし歯をつくらないこと」「歯周病を発症させないこと」であり、歯を残すという最終目標のためにメインテナンスを行うという考え方でした。しかしこの考え方では、患者さんが歯科医院に通えなくなってからのことは考慮されていません。実際、超高齢社会となった現代では、歯科でのそうした取り組みだけでは、QOL(生活の質)の向上に大きく貢献しているとは言えないのが現状です。

近年、私たちの「寿命」は延び続け、今では人生90年に手が届こうとしています。しかし一方で、自立した生活を送れる期間である「健康寿命」は、男性で約9年、女性で約12年も短いことがわかりました。これは、支援や介護を必要とする期間が平均で9~12年もあることを示しています。つまり、長い人生でいつまでも元気に過ごすためには、健康寿命を延ばすことが重要なのです。

私たちの生活は歯科医院の来られなくなってからも続いています。ヘルスケアで考えるべきことは、地域でその人がいかに健康で暮らせるか、そして、いかに良い看取りを迎えられるかだと思われます。

そのためには・・・

介護予防 認知症予防が重要

そのためには・・・

適度な運動を行い、口からしっかりと栄養を摂ることが必要

そのためには・・・

歯がなるべく多くあった方が良い(介護予防前予防)

だから結果的に・・・

メインテナンスにより、むし歯をつくらせない 歯周病を発症させない

私たちは、「歯のヘルスケア」から発想を逆転させ、「ヘルスケアのための歯科」を意識し、皆さんの一生関わりサポートできる場をご提供したいと思います。

ご来院中も、そして訪問歯科としても、常に患者様のお力になれることを提案していきますので、五條歯科医院までお気軽にご相談ください。

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