放射線量の基準

2011年(平成23年)3月11日の東北地方太平洋沖地震による地震と津波の影響により、福島第一原子力発電所事故が発生しました。

 

この事故は、東京電力の福島第一原子力発電所で発生した炉心溶融(メルトダウン)など一連の放射性物質の放出をともなった甚大な原子力事故であり、原子力事故の評価として最悪のレベル7(深刻な事故)に分類されています。

現在、炉内燃料のほぼ全量が溶解している福島第一原発事故は、今も多くの周辺住民の方々の長期に渡る避難生活と、甚大な経済的損失を生み出しているのです。

 

この放射線の人体に与える影響は一体どのようなものなのでしょうか?

 

人体が受けた放射線がごく少量の場合は、遺伝子(DNA)が持つ修復機能で回復しますが、一度に多量の放射線を受けるといろいろな症状が現れてきます。

例えば、被爆線量が500ミリシーベルトを超えると白血球の減少が見られ、1,000ミリシーベルト以上になると自覚症状が現れます。

そして、4,000ミリシーベルトを全身に浴びると、被爆した半数の人たちが骨髄障害で死亡するのです。

線量によって重症度は変わりますが、癌や遺伝的影響は、線量を下げても発生する可能性がゼロになることはありません。

 

しかし、癌に関しては100ミリシーベルト以下では、自然に発生する癌と区別できないといわれています。

そこで、できるだけ被爆線量を下げるために、職業として放射線を扱う人は1年間で50ミリシーベルト以下、5年間で100ミリシーベルト以下、一般の人は1年間で1ミリシーベルト以下と線量限度が法律で定められているのです。