癌と歯周病

様々な病気の発生要因と言われている歯周病ですが、実は癌との関連も指摘されているのです。

国立がんセンターの調査によると、食道癌の細胞からトレポネーマ・デンティコーラという歯周病菌が高い割合で検出された事が報告されています。

研究チームが患者20人の癌細胞を採取し、菌種を特定するためDNAを増幅して約2000検体を分析したところ、トレポネーマ・デンティコーラがなんと32%をも占めたそうです。

食道癌の細胞には複数の細菌がいるとみられているので、この歯周病菌と食道癌との直接的な関連については断言はしていませんが、口腔から食道粘膜に下りてきたトレポネーマによって炎症が発生して、それが継続すると正常細胞のDNAが傷ついて最終的に発癌に結びつくという可能性が考えられるということです。

また、2008年のロンドンのドミニク・ミショー博士らの発表によると、歯周病歴のある男性医療専門家を対象にした長期研究で、癌を患う可能性が全体的に14%も高いことが判明しました。

博士の論文では「喫煙その他のリスク要因を考慮したとしても、歯周病は膵臓や肺、腎臓、血液の癌のリスク増大と大きな関連性があった」と報告されています。

日本人の死因のトップである癌と歯周病との関連性が複数の研究機関から報告されたことにより、今後の歯周病に対する予防対策がより求められることになります。

歯周病は口の中だけに留まらない深刻な病気なのです。