齲蝕の学校教育

学校教材におけるフッ化物についての記載についての日米比較

学習指導要領に少学校には「口腔の衛生を保つ」という文言があるが、中学高校にはそもそも口腔衛生に関しての記述はない
2005年の調べでは、フッ素応用について書かれている教科書は1社だけ
アメリカでは小学二年生の教師向けガイドで「歯磨剤を買う時にフッ化物という言葉に注目するよう指導する」ことになっている。小学5年生の時には、生徒の間でフッ素について討議するようになっている
教育の時間が少なくなっているなかで、医療の教育に割く時間が少なくなっており、フッ素まで手が回らない実情がある
身体のほかの部分に比べ歯、口の病気が異常に多い
平成26年の学校保健統計調査から疾病、異常の被患率の上位三位をまとめる
幼稚園
1位 齲蝕 38.4%
2位 視力1.0未満 26.5%
3位 鼻疾患 3.1%
小学校
1位 齲蝕 52.4%
2位 視力1.0未満 30.1%
3位 鼻疾患 12.3%
中学校
1位 視力1.0未満 53.0%
2位 齲蝕 42.7%
3位 鼻疾患 11.2% 
高校
1位 視力1.0未満 62.9%
2位 齲蝕 53%
3位 鼻疾患 8.7%
鼻疾患には口呼吸による問題も含まれているので、歯科と眼科の問題だけともいえる
中学校で齲蝕が減るのは永久歯列に代わるからであり、高校に入って再度増加するのは問題
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学校保健調査概要より引用
上の図でわかるように12歳以降の齲蝕の数は増えてきている
12歳の齲蝕の数は年々減っては来ているが予防の効果は限定的であり学校歯科の問題点でもある
フッ素教育
岐阜県の事例
アンケートの結果フッ化物に対しての知識がない人はフッ素の使用に対して反対する傾向があった
歯科医師会、行政、教育委員会が協力した結果が出ている
歯科口腔保健法、歯科口腔保健推進条例などで積極的なフッ素の使用を健康の維持・増進の手段として位置づけられている
にもかかわらずフッ素に対するネガティブな情報が発信されている
日教組
フレンズ歯科
一方で日本口腔衛生学会は科学的根拠を示して説明してきた
日本弁護士連合会「集団フッ素洗口・塗布の中止を求める意見書」に対する日本口腔衛生学会解説
フッ素によるIQの低下、ADHD発生リスクなど取りざたされているが中国やイランからのみの報告であり症例研究の域を出ない報告に基づくものである
真木教授は「不毛なフッ素論争に決着をつけるのは自然科学的な論争でなく社会科学的な解決法が求められる」と結論ずけている
【五條の考察】
12歳児の齲蝕の減少という一断面で見ることによって、自己評価を行ってきた歯科医師会の功罪は岐阜県歯科医師会の取り組みで「草の根」から変わりつつあるのではないか
ただこれを、さらに拡大し継続するためには学校での「自分の体を大切にする」教育が重要になってくるはず
真木教授が言う「不毛なフッ素論争」はなんだか某国と日本との関係に似ており、メディアの力が重要ではないかと考えた
出典 月刊歯科衛生士 2016年2月号