
鏡を見て「歯が長くなった気がする」「すき間が目立つようになった」と感じたことはありませんか?
それは歯が伸びたのではなく、歯ぐき(歯肉)が下がっている=歯肉退縮のサインかもしれません。
歯ぐきが下がると見た目の印象が変わるだけでなく、知覚過敏や根面むし歯の原因にもなります。
今日は、金沢文庫で20年にわたり予防歯科に取り組む五條歯科医院が、その原因と対策をお伝えします。
◆なぜ歯ぐきは下がるのか?──歯周病と生活習慣の関係
① 歯周病による骨の吸収
歯を支える「歯槽骨」は、歯周病が進行すると少しずつ溶けていきます。
それに伴い、上にある歯ぐきも下がってしまいます。
放置すると、歯を支える力そのものが弱まり、歯の動揺や喪失につながることもあります。
歯周病の初期段階では痛みが少ないため、定期検診を受けることが最も大切です。
当院では、歯周組織検査・CT診断・マイクロスコープによる確認を行い、
炎症や骨吸収の早期発見に努めています。
② 間違った歯磨き習慣
強く磨くことは「良いこと」と思われがちですが、
硬い歯ブラシや力任せのブラッシングは、歯ぐきを傷つけてしまいます。
特に、歯ぐきが薄いタイプの方は退縮しやすく、
「力を入れずにやさしく」磨くことが何より重要です。
当院の歯科衛生士は、患者さんの歯ぐきの厚みや磨き方の癖を分析し、
一人ひとりに合ったブラッシング方法と道具選びをサポートしています。
◆予防歯科の立場から考える「歯ぐき下がり」
五條歯科医院は、開業以来20年間、予防歯科の勉強会に所属し、科学的根拠に基づいた予防医療を実践してきました。
「むし歯や歯周病が起きてから治す」のではなく、
「起きないように管理する」という考え方が、当院の治療の根幹にあります。
歯ぐきの退縮も、早期にリスクを見極めれば、進行を抑えることができます。
そのために必要なのが、定期的なリスク評価と生活習慣の見直しです。
◆すでに下がってしまった歯ぐきには
歯ぐきが下がり、見た目やしみが気になる場合には、
症状に応じて次のような治療を行います:
・コンポジットレジン修復:歯の根元を樹脂でカバーし、見た目と知覚過敏を改善
・ラミネートベニア:薄いセラミックを貼り、審美性を整える
・再生療法(CTG/GTR/エムドゲイン):歯ぐきや骨を再生させる専門的治療
ただし、すべての症例に適応できるわけではありません。
まずは原因を正しく診断することが大切です。
◆金沢文庫の地域で“歯を守る文化”を
五條歯科医院は、地域の皆さんと共に“歯を守る文化”を育てたいと考えています。
予防歯科を継続することは、単にむし歯を防ぐだけでなく、
将来の生活の質(QOL)を高める医療だと私たちは考えています。
「歯ぐきが下がってきた気がする」
「歯を磨いてもしみる」
そんな小さなサインも、放っておかずにご相談ください。
金沢文庫で20年、地域とともに歩んできた当院が、
あなたの口の健康を生涯サポートします。
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◆参考文献(エビデンス)