入れ歯を“使い続ける”ことで、寿命が延びる?
〜高齢者の健康を守る、口腔ケアの大切なお話〜
2025年07月24日 [医院ブログ]
こんにちは。横浜市金沢区の五條歯科医院です。
私たちは、開院以来20年、地域の皆さまの健康をお口から支える予防型の歯科診療を行ってきました。最近はご高齢の患者さんも増え、中高年期からのメンテナンスや訪問歯科診療にも力を入れています。そんな中、とても興味深い研究結果が発表されました。
それは「入れ歯を継続的に使っている高齢者の方が、長生きする傾向がある」という内容です。

研究が示す、入れ歯と健康寿命の関係
東京科学大学の研究グループは、全国の高齢者約47,000人を対象に、最大9年間の追跡調査を行いました(※1)。
その結果、入れ歯(補綴物)を使用している方のほうが死亡リスクが低く、生存率が高いことがわかりました。
とくに歯が10本未満の方では、
- 使用している人の生存率:71.0%
- 使用していない人の生存率:61.0%
という大きな差が出ています。
これは、「噛む」という機能が、身体全体の健康を支えていることを裏づける結果です。
「使い続ける」ことが大切な理由
入れ歯は作ったら終わりではありません。
合わないまま使わなかったり、壊れたまま放置していたりすると…
- 噛みにくい → 食欲が低下
- 会話が減る → 気分が沈む
- 外出が減る → フレイル(虚弱)の進行
といった悪循環につながりかねません。
だからこそ、定期的な調整と、継続的な使用が大切なのです。
五條歯科医院の取り組み:通院が難しい方へ訪問診療も
五條歯科医院では、中高年の方の予防歯科やメンテナンスを強化するとともに、
通院が困難な方に対しては訪問歯科診療にも積極的に取り組んでいます。
ご本人だけでなく、ご家族や介護者の方からのご相談にも応じておりますので、
「入れ歯が合っていないかも…」「最近あまり使っていない」など、
気になることがあればお気軽にご相談ください。
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1:参考文献
Matsuyama Y, Aida J et al.
Association between dental prosthesis use and mortality among older Japanese adults: A 9-year longitudinal study.
Journal of Prosthetic Dentistry, 2025年6月6日号掲載
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